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August.19.2020

MS Riviera

オーシャニアクルーズ、2002年にマイアミで設立された新しい形のラグジュアリーなクルーズを手掛ける会社で、食にこだわり、上質な装飾が施されたキャビンは魅力的であるが、無機質な外形は馴染めず、今まで二の足を踏んでいた理由があった。(もはやクルーズ船に、オーシャンライナーのような造形美を求めること自体間違いであるかもしれない。)

2014年にはリージェント・セブンシーズ・クルーズとともに、世界三大クルーズラインと称されるノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスの傘下に入り、競争力の強化が図られ、コーディネーターに旅行作家の喜多川リュウ氏を起用していることでも知られる。

新型コロナウイルスは、思わぬサプライズを生んだ。
オーシャニアのキャビンは二人ベースであり、一人でキャビンを占有した場合、二人で使用する場合の一人当たり料金の200%が課せられるが、チーク材を敷いたプライベートベランダや、フルバスタブと独立したシャワーブースの付いたバスルームを有する、26㎡のゆったりしたステートキャビン(※1. Oクラス船の場合)が、2021年に実施されるクルーズを対象に、120%の料金で体験できる期間限定のキャンペーンが始まった。
しかもベースとなる料金は、世界でクルーズ船の運航停止期間について延長が求められた4月以降、低い水準で推移しており(※2. 北米でBrochureに表示の料金で取引されることはまずありませんが)、これは試してみるいい機会であろう。

※1) 表題のMS Riviera(66,172GT)は、夏季、地中海に配船される、太平洋上のマーシャル諸島を置籍とする客船で、基本設計を同じにしたシリーズに与えられた呼称がOceania Class(Marina、Riviera)であるが、船名にはヨットや航海に因んだもの(ルーマニア語やマルタ語の場合もあり)が多く、船社名を冠し、Oceania Rivieraと称されることも多い。

※2) 定員ベースのキャビンの実勢価格(最も割引率の高いキャンペーン料金)は、カテゴリーBを例にすると1泊あたら$300〜400で、この金額の設定はある意味、サービスの質を維持する姿勢の現れと言えるでしょう。