October.12.2024
佐渡の建築/ 宿根木Ⅱ
元は2艘の船(北前船)を持ち、家族で廻船業を営んでいた有田久四郎家の邸宅であり、安政5(1858)年頃に建てられたと推定されます。外観は日本海から吹き付ける潮風から建物を守るため包み板と呼ばれる縦板張りですが、内部に意匠を凝らしており、人が集まれる座敷を造ることを意識して体裁を整えました。
- ↑:吹き抜けになったオマエ(居間)からニワ(土間)とカッテ(台所)を見る
土間と板の間の間に竈を配しており、裸電球の下には井戸も見えます
カッテ上部には、ヒブクロと呼ばれる煙抜きが存在する
丸い板は、暦で30日より少ない日数の月には小、31日の月には大という文字が入ったほうを表に向けた - ↙:下げ紙の飾られた神棚と、奥が戸主用のナンド(寝室)
赤黒く見える部分は漆と弁柄による溜塗 - ↓:下の座敷
裏庭は崖に面しており、貯蔵庫(岩窟)がある - ↘:ふるまいなどの宴会に使ったオオニカイと称す大座敷
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