May.09.2016
地球一周の夢に向けて-11
英国のP&Oが1994-1996年の間、インドネシアにGroup Companyを設立してクルーズを展開したことがある。
使用された船の名はBali Sea Dancer(バリ シー ダンサー)、船齢30年を超えた、僅か3,852tの船であるが、寝泊まりしたりレクチャーすることを主体としたクルーズ船としては十分な設備を備え、バリから今では世界遺産となっているコモド島へ航海、コモドドラコンを観察ののち、ピンクビーチでシュノーケリングできるアドベンチャーな船旅であった。
この船で、スポーツインストラクターを努めるインドネシア生まれの青年と仲良くなった。
乗客は欧米人ばかりという船で、アジア系は僕たちだけであり、彼と同室する女性インストラクターはイギリス系で何かと彼に命令口調で威張っていたらしく、話し相手として食事や、ときにはお酒の席に彼のほうから同席した。
彼のことを「ビーチボーイ上がりだろう」と冷ややかに見る大人もいたが、バーをはじめとする船内各所では彼と同郷の若者が働き、友達として扱ってくれた。
彼のキャビンを、相方の女性インストラクターの目を盗み見せてもらった。
下の層ながらも窓の付いた、一般レベルの船員より上等な部屋であった。
いつか再会したいとおもいインドネシアルピアを残しておいたが、1996年6月、Bali Sea DancerはSpice Island cruisesと共にP&Oの手を離れていった。
Peace Boatは第20回のクルーズ(1996.12.18~1997.03.20)で、Awani Modern Group(Djakarta, Indonesia.)がOwner(当時)のAwani Dream(元MS Renaissance、11,724t)をチャーターしており、ほぼ同じ頃に共通するのは、アジア通貨危機以前のスハルト政権の長期安定と、インドネシアの第二次投資ブームであろう。
※第一次投資ブームは1970年代、スハルト大統領の対外開放政策に起因する。
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