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February.24.2011

ドレスコード考/ カジュアル

都内のある高級ホテルの17時半をまわったクラブ・ラウンジ、六本木という場所柄、シャンパンやワインとともにイブニング・オードブルを楽しむ客層の中心は30~40代とやや若い。
外国人も多いこのホテルでオフタイムの男性客の9割以上がジーンズを穿いていました。
ジーンズをファッションの一部として育った世代には、公共の場にジーンズを着用することに抵抗感はなく、むしろリラックスするためのファッション=カジュアルととらえると、国境を越え興味深いことでした。
このようなことを書くとジーンズは作業着であると反論する人がいますが、それはルーツでしかありません。
むしろコットンの肌触りの良さは他のTrousersになく、そのイメージする生地の重さはバブル世代や団塊世代では14oz以上の肉厚なコシのあるものであるのに対し、ゆとり世代では10~12oz前後の履き心地のソフトなものが見た目も美しく好まれています。
我が国のクルーズ客船の多くはキュナードのグリルクラスの如く厳しいドレスコードを採用し、そのような閉塞的な世界しか知らない乗客が海外に出ると、外国人の服装まであれこれ批判したりします。(爆)
じつは大西洋の定期船運航を続けるキュナードは航海日は原則フォーマル、対する日本のクルーズ客船は世界一周でもフォーマルナイトは数回です。
このことはドレスコードが時代と共に変わるものであることを意味します。
幅広い年齢層の支持を受け活気ある海外のクルーズ会社の多くは、カジュアルの日のドレスコードについて最低限のマナーをアドバイスしているに過ぎません。(最近、欧米船社がアジアに進出し、一部でマナーの違いが問題になっているようですが。)
最近のカジュアルなトップスやアウターは、ジーンズとのコーディネートを意識して作られたものも少なくありません。
非日常的なクルーズはそれなりに魅力ありますが、我が国のドレスコードは本来乗客に任せられるべき自由を制限し、頭の固い保守派層により守られてきた(守ることを目的としている)と言っても過言ではないでしょう。
もう少し彩りを添えてよいのではないでしょうか。

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