March.04.2014
思い立ったが吉日ですよ
一昔前、クルーズ激戦区として誰もが思い浮かべるのはカリブ海であった。
現在でもカリブ海には世界最大客船のOasis of the Seasや洋上初を数多く備えたQuantum of the Seasなど、毎年多くの客船が就航しているが、どちらかと言えば低廉なカジュアルクルーズ中心の市場は飽和状態にあると言える。
一方、’90年代中頃あたりから米系クルーズ会社の目は地中海に向けられ、この地域での競争が激化した。
カリブ海に比べ船客の好みも多様で、欧州系のクルーズ会社は上質なサービスを売りとするところが多いことから、米系クルーズ会社も質の高い客船を投入している。
客船の大型化は’90年代には7万トンクラスであったが、今世紀初頭には10万トン超となり、現在では14万トンクラスがスタンダードになりつつある。
個人的な好みはともかく、10年、20年先を見据えた造船技術によって建造された新しい客船を体験できるのが魅力である。
ユネスコは2012年、ヴェネツィアにおける大型客船航行のリスクを指摘、巨大客船が世界遺産である歴史的建造物群に与える影響などが懸念され、イタリア政府当局は本年1月より4万tを超える客船の同市街地への入港を制限、さらに9万6千t以上の船は近い将来Giudecca Canal(ジュデッカ航路)を航行禁止すると発表、代替航路の決定がなされていない現在、流動的ではあるが、規制の実施はそう遠い話ではないだろう。
これらを踏まえ、ヴェニス寄港を含む欧州をクルーズすることはとても有意義であろうと認識しているが、ベストシーズンでのフライ&クルーズを個人手配するとなるとベストシップ(+フライト)の確保は難しい。
日本には旅行会社が出国から帰国まで面倒見てくれる便利なシステムが存在する。
パッケージは個々の費用がわかりにくいため個人手配によるクルーズ単体の購入と比較し割高と感じる人が多いようだが、団体包括による航空運賃の割引や旅程保証の適用など、メリットが多い。
勿論、クルーズコース、日程など自分の希望と合うものがあればという前提だが、昨今は処女航海などの貴重なクルーズもパッケージ化され嬉しい限りである。
Trackback URL
Trackbacks
Comments
Comment