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May.28.2016

地球一周の夢に向けて-13

92nd Global Voyage昨日発売の雑誌「Cruise」7月号に、「ショートクルーズで体感 ピースボートで知る旅、出会う旅」という記事が掲載されている。
詳しい方の話によると、Peace Boatの記事が掲載されるのはじつに12年ぶりのことであるらしい。
どのようなレポートか少々期待をしたが、およそ想定の範囲内というか、Peace Boatの趣旨などには触れていない。
少々意地悪な見方をすれば、レポーターは「乗船する前は政治的なものが多いとおもった」と語っているが、何故先入観を持ったのかについては語られていない。
もっともこれは筆者だけに限らず、複数の方のお話としてPeace Boatはこの間、広告や出稿を望んでいなかったと言われており、12年間の空白は様々な誤解や噂を呼んだのである。

僕も何度か見学会に参加して、昨年ショートクルーズに乗船したが、個人的には期待を超える充実したクルーズであった。
船内には「波へい」という居酒屋があり、見学だけでは、この空間は理解出来なかった。
ところがこの「波へい」は、海外のどの船の有料レストランよりも低価格で、パブのように人々が集まり活気に満ちた、開放的な空間である。

(参考)※メニューはその時々で変わります。
 

  • Food
 

えだまめ

290円

冷奴

290円

Chanja(韓国料理)

290円

縞ほっけ

590円

牡蠣フライ

680円

牡蠣鍋

880円

帆立バター焼(一枚)

380円

鮭茶漬け

320円

  • Drink
 

Vodka Granberry

490円

Canpari Soda

460円

Baileys Milk

440円

かち割り Rum

360円

熱燗(小)

400円

熱燗(大)

780円

Coka-Cola Light

180円

+Seavice charge(15%)  

May.20.2016

地球一周の夢に向けて-12

水先案内人として来日された四角大輔さん、目が輝いており、第一印象がかっこよく若々しい。
彼は現在46歳で、約15年間続けたプロデューサーという仕事を辞め、学生時代からの夢であったニュージーランド移住を成功させ、自由人となり自らのライフスタイルを仕事に活かされています。

彼のような生き方は、現実的にはすべての人が出来るわけではないとおもいますが、彼はしっかりと計画を立て、自分を見つめており、伝えることは何となく理解できる気がします。

僕の勤めた会社には加算休暇という制度があり、法定休暇と合わせ取得可能な休暇が年間で38日前後ありました。特殊な勤務形態で非番、休日なども時間が有効に使え、比較的最近まではモバイル機器を所有せず、通信環境の整っていないところに旅に出てしまえば、自分をリセット出来ました。

二兎(にと)を追う者は一兎も得ず、余計なものを捨てるという選択も必要でした。(笑)
本日のテーマである、「こんな恵まれた国に生まれたぼくらが、旅に出ない理由はない。」と通じるところがあるんです。

僕が時間を捻出して旅を続けた背景には、まわりの予定に自分を合わせている人が圧倒的に多く、周囲には頑張りすぎて病気になったり、命まで落とす人がたくさんいたことも影響したと思います。

20代はPeace Boatはまだ日が浅く、その頃は一人旅が好きだったこともあり、動力車操縦者運転免許を取得してからは、学生でも出来ないような旅の形を模索して、ほぼ2ヶ月に1回のペースで旅してました。
例えば、北海道を旅したときは、1年間を6分割し、季節の移り変わりをテーマに、今は廃止となってしまいましたが網走から湧別まで湧網線という鉄路があり、旅先で除雪作業のアルバイトもやりました。

クルーズは23年ほど前から、こちらは海外を軸にひとつの船のリピーターとして落ち着くのでなく、計画的にあらゆるジャンルのクルーズを体験することを目指しており、彼の「旅に目的を」という言葉に共感できたから、著書の「自由であり続けるために」を手にしました。

「20代で捨てるべき50のこと」というサブタイトルは、おおまかには何を捨て、何を残すべきかを20代で選択せよということです。
僕は、自分の価値を時間と金で例えることは好きではないのですが、今、こうしている間も自分は命を削っているんだという認識を彼は常に持っており、彼の本にはたくさんの心に触れるメッセージが詰まっております。

20代は、いろいろ溢れる情報を詰め込み過ぎ物欲にかられ息苦しさを感じる時機ゆえ、新鮮な感想が多いようです。

会員制コミュニティとかもやられているようで、自分の価値を自己評価し、しっかり稼いでいる面もありますが、今日は楽しくTabippo.net代表、清水さんとのtalkを聞かせていただき、signまでいただきました。

May.09.2016

地球一周の夢に向けて-11

英国のP&Oが1994-1996年の間、インドネシアにGroup Companyを設立してクルーズを展開したことがある。
使用された船の名はBali Sea Dancer(バリ シー ダンサー)、船齢30年を超えた、僅か3,852tの船であるが、寝泊まりしたりレクチャーすることを主体としたクルーズ船としては十分な設備を備え、バリから今では世界遺産となっているコモド島へ航海、コモドドラコンを観察ののち、ピンクビーチでシュノーケリングできるアドベンチャーな船旅であった。

この船で、スポーツインストラクターを努めるインドネシア生まれの青年と仲良くなった。
乗客は欧米人ばかりという船で、アジア系は僕たちだけであり、彼と同室する女性インストラクターはイギリス系で何かと彼に命令口調で威張っていたらしく、話し相手として食事や、ときにはお酒の席に彼のほうから同席した。
彼のことを「ビーチボーイ上がりだろう」と冷ややかに見る大人もいたが、バーをはじめとする船内各所では彼と同郷の若者が働き、友達として扱ってくれた。
彼のキャビンを、相方の女性インストラクターの目を盗み見せてもらった。
下の層ながらも窓の付いた、一般レベルの船員より上等な部屋であった。
いつか再会したいとおもいインドネシアルピアを残しておいたが、1996年6月、Bali Sea DancerはSpice Island cruisesと共にP&Oの手を離れていった。

Peace Boatは第20回のクルーズ(1996.12.18~1997.03.20)で、Awani Modern Group(Djakarta, Indonesia.)がOwner(当時)のAwani Dream(元MS Renaissance、11,724t)をチャーターしており、ほぼ同じ頃に共通するのは、アジア通貨危機以前のスハルト政権の長期安定と、インドネシアの第二次投資ブームであろう。

※第一次投資ブームは1970年代、スハルト大統領の対外開放政策に起因する。

May.08.2016

地球一周の夢に向けて-10

クルーズエリアとしてのエーゲ海に憧れを抱く人は多いだろう。
だが今から二十数年前は、クルーズそのものに参加する日本人も少なかったが、エーゲ海クルーズは憧れる人の数ほどは売れなかった。
ピレウスを起終点に、ギリシャ船籍の古い船しか就航していなかったことも一因であろう。

あるとき旅行会社にクルーズのパッケージを申し込んだが、人が集まらず催行中止の知らせがあった。
そのとき、自分達だけで行くことを勧められた。
まだ若かったし、個人手配で旅行する第一歩になった。

運航会社は今はなきEpirotiki Line(エピロティキライン)で、Peace Boat初の地球一周(1990.11.01~1991.01.29)もこの会社のOceanosという船だった。
僕が選んだのは当時提携関係にあったNCLより購入したTritonという、14,155tの船である。

この会社は事故が多く、船を沈めて保険金を得ているという噂が囁かれており、’91炎上したPegasus(ペガサス)の替わりに仕入れた同社で最も近代的?な船でありすぐに沈むことはないだろうと、親には伏せておいたが、クルーズは大変楽しかった。
料理もエンターテイメントもギリシャ人船員によるギリシャの船である。
今世紀初頭、世界のクルーズ船社の多くはアメリカの巨大資本の傘下で活動、個性は薄れつつある。

May.07.2016

地球一周の夢に向けて-9

中学生のとき、通学途上にあった図書館で「SOSタイタニック」という本を借りて読んだ。
当時、横浜港に来航していた客船は概ね1~2万tクラス、4万6千tの客船は想像を越える大きな船として心に刻まれた。
やがてチャンスが訪れ、’93年、Regal Princess(初代)でアラスカをクルーズする。
この頃は7万tクラスの客船が世界に数隻しか存在せず、そのうちの1隻であった。
しかし、スタイリッシュな当時最大級のメガシップは意外にもクルーズとしての印象は薄かった。
その年の暮れ、今度は少し安い、Golden Princess(初代)という、元Royal Viking Skyをリメイクした、2万8千tの中古の船に乗り、メキシカンリビエラクルーズに出た。
この船はオーナーや運航会社が幾度か替わり、一時的な用船であったためかメンテナンスはあまりよくなかったが、北欧の白鳥と称された名船だけあり、レイアウトが良く、素晴らしい走りっぷりであった。
この時、自分が求めているクルーズとは、単に浮かぶホテルではないことを知った。
以後、数えきれない程の客船と縁を持ったが、大きな客船でも海との距離を身近に保てるスリムな船形、低いデッキのキャビンを好みとしている。
MS Allure of the Seas今も昔も巨大化は、定員を増やすことにより1人当たりのコストを下げることを主な目的としている。
だから、どんなに大きな客船でも、標準キャビンの大きさは中型客船と同等か、それ以下なのだ。
Ocean Dream、ちょうど良いサイズである。