August.13.2016
地球一周の夢に向けて-20
P-MACって知っていますか?
NGOピースボートが1998年から行っている、地雷廃絶キャンペーン(Peace Boat Mine Abolition Campaign)です。100円で、カンボジアの1平方メートルの土地から地雷を撤去することができ、人の命が救われます。
カンボジアには推定400万~600万個の地雷が埋設されており、今こうしている間も、小さな子供を含む一般市民がその犠牲になっているといわれております。(第92回クルーズ参加の一員として、一夜漬けで勉強しました。笑)
ピースボートが出航すると、それまでお預かりした善意も現地の関係機関に届けられることになります。
僕、伝説の第63回クルーズ(2008年9月7日~2009年1月13日)の神対応が、ずっと不思議でならなかったんです。
当時チャーターしていたClipper Pacific(クリッパー パシフィック 22,945 GRT)がピレウスにて航行不能のトラブルに遭い、そこで旅を打ち切ることだって可能であったろうに、何故代船の手配をしてまで地球一周を続けたのか。
また、Leonardo Shipping(レオナルド シッピング)はなぜ、人々に大切にされ、当時保存する計画の持ち上がっていたMV Mona Lisa(モナリザ 28,891 GRT)をピースボートに貸したのか?
それが今日、少し理解できるようになったんです。
わが国では一部でピースボートにネガティブなイメージを重ねる人もいますが、海外ではまったく見方が違うんですね。
というのもピースボートは海外からの参加を受け入れており、英語やスペイン語の教師として乗船された外国籍の方もたくさんいます。
NGOとして活動しているので地元メディアに大きく取り上げられ歓迎されることも多く、当時ドイツの旅行会社「Lord Nelson Seereisen」がチャーターしていて、ちょうど8月31日で契約の切れたモナリザがピースボートにチャーターされたのは、運命の出会いであったと言えます。
そう考えると、かってソマリア沖でNATO軍が護衛してくれたとか、そこに日本の自衛隊がいれば、守るのは当然かなともおもえるわけです。
それにしても、ヨーロッパで余生を送っていたMonalisa、彼女は再び地球を回る晴れ舞台に、さぞ驚かれたことでしょうね。
さて、第92回クルーズはカンボジアには寄港しませんが、オーバーランドツアーを通じて現地関係機関に支援物資(街頭募金でお預かりした地雷除去のための資金を含む)をお届けしたり、子供たちと交流するプロジェクトが組まれております。
P-MACの活動は、若者が自発的に集まって街頭に立ち、集計は感謝の意を込め、全員立会いの下で行われ、報告、記録されます。
千円札や、時には1万円札を寄付してくださる方もいらっしゃいます。
それはとてもありがたいのですが、僕は募金を行う意味は、多くの日本人にも地雷問題を知ってもらい、善意を今なお地雷の脅威と隣り合わせで生活している人々に届け、同時に現地を勉強してくることにあるとおもっております。(今回僕は船で地球一周することを目的としており、オーバーランドツアーには加わりませんが)
因みに第92回クルーズに乗船を予定する数名の若者が、出航準備もありボランティア期間を終了した今も、街頭に立っております。
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