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December.03.2018

Spirit of Discovery/ 1

2019年から2027年までに、造船各社が受注している世界的なクルーズ客船の残は約120隻あり、そのうちの約27パーセント(33隻)は、Expedition Vessel(探検船)といわれるものです。※ Cruise Industry News調べ。
これは、メガシップによる競争がもはや限界に達し、クルーズ全体の収益が悪化してきていることと、フランスのPonant社の成功により、単価の良い探検船需要の高まりに既存船社も参入したことによります。

一方、IMOで採択され、2020年から実施される船舶燃料規制への対策のひとつである、LNG-Powered shipは供給インフラの整備など課題も多く、AIDAnovaなど、現時点では採用が比較的大きなサイズの船に限られており、Spirit of Discoveryでは、ノルウェーのYara Marine Technologies社製のSOx Scrubber(船舶用排ガス洗浄システム)を搭載して将来的な環境規制にも対応できるようにしています。
興味あるのは、Carnival GroupやRCIなど、北米資本の船社やMSCなどがメガシップ建造を続けるのに対し、欧州ではViking OceanやSagaなど、ターゲットを絞った5万トン前後の客船を造る動きがあり、とりわけSaga Cruises初の新造客船であるSpirit of Discoveryは、かってPeace BoatがEco Shipの造船所候補のひとつに挙げていたMeyer Werftで建造が進められており、サイズも58,250トンであることから、関心があります。

Saga Cruisesの母体であるSaga Gropuは、英国を拠点に旅行業のほか、保険商品の提供や月刊購読誌「Saga magazine」の運営などを行っている複合企業です。いわばクルーズはグループの顔であり、良質なサービスが期待できます。
Cruise criticによると、Saga Cruisesの経営者の多くは、※ 「伝統的なスタイルに固執したCunardの経営陣である」といわれ、クルーズ船客は99%が英国人であり、フォーマルナイトのタキシード着用率が100%であるといいます。

日本同様、周囲を海に囲まれた英国は、航海日(何処にも寄港せず、海上で過ごす日)を設定しやすいことから、クラシッククルーズに適した環境が整っているとも言えます。

Spirit of DiscoveryはDeck planでは全室が海に面しバルコニー付きで、シングルキャビンは108室(全キャビンの約20%)あり、船客定員を999名に抑えております。
推定建造費は3億5千万ドル(日本円で約400億円)であり、それなりの料金はするだろうとおもっておりましたが、10-Jul-2019の就航(予定)後48日目(24/Jul~2/Augを除く)にあたるFjord Adventurerで残り1室のSingle cabin(Grade TS)が、7Nights(8Days)2,506UKポンドで予約可能でした。

個人的にはひと昔前の船が好きですが、豊かな発想が実を結び、形となる新しい客船には、人びとの夢と次世代に向けた技術が詰まっており、わくわくしないはずはありません。

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