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February.20.2016

地球一周の夢に向けて-5

約1ヶ月の入院治療を終えて帰宅した母が最初に口にした言葉は、「ナースコールが無い!」であった。
あの日(入院)まではほぼふつうに生活しており、僕は耳を疑った。
入院生活最初の頃は貧血がひどかったため点滴を受けており、体力が低下傾向にあった。
それでも母は精神的に頑張っており、自分のことはなるべく自分でやろうとした。
ある日、病院側から「(母が)ベッドから落ちたので紐を付けさせていただきます。」と連絡が入った。
どうやらトイレへ行こうとしてミスをしたらしい。
それ以来、病院の監視は厳しく、自分で行動することは無くなった。

退院時にはすっかり自信喪失しており、医療相談室を介し在宅介護の手配が勧められた。
(これにより家族の負担が軽減されるには程遠く、むしろ介護保険を使用して介護用品をレンタルする等の指導・斡旋は経済的にも負担を強いるものである。)

一方、約4か月の間服用された処方薬はその効果が見られず、已む無く投与の中止に至った。
次の段階?では採血のデータや診察はもはや重要ではなくなったようで、検査結果の出る前に輸血を前提に点滴室に入り、病の長期化とともに増すストレスなどから、母とは対照的に僕は生活が不規則になることも珍しくなくなった。

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Comments

大変ですね。
ありがちなことですが、自分の家族となると。
そして、病院にもケアマネにも恵まれなかった???
拘束は、本当に最終手段であり、安易に看護側の都合で導入すべきではないです。
結果は見えていますから。
退院されて何よりです。
会話が大事です。
そして尊厳も。

くちかずこさま
アドバイスありがとうございます。

看護師は訪院するときに家族が付き添うか介護タクシーを利用して一人で来る場合も併せて院内介護(介護保険対象外)を付けるよう強い口調で求めており、時間の予測が困難なため、今は毎週ほとんど僕が休暇を取り付き添っています。
訪問介護センターも介護タクシーも17時でサービスが打ち切られてしまうため、輸血に時間がかかり17時をまわり、且つ諸般の事情により付き添うことも困難な場合は、帰りのみ一般のタクシーを呼んでもらっています。
が、担当の女医や看護師からは輸血前後のサポートは「私たちの仕事ではない」と言われており、病状の説明よりもクレームを多く受けることも負担になっています。苦笑

ところで、院内介護が介護保険の対象外であるとは病院側がそう言ったのですが、後日この点について調べてみると厚生労働省は平成22年4月28日付けの都道府県、指定都市介護保険担当課(室)宛て業務連絡で「院内介助であることをもって、一概に算定しない取扱いとすることのないよう」通告しており、横浜市の事例でも「病院側が対応できない場合の特例」として「算定できます。」と記されております。
財政的負担が少しでも軽減できないものか、ケアマネージャーに相談しましたが、現在の訪問看護ステーションは病院の傘下にあり、案の定ケアマネージャーからは「病院内で生じる待ち時間等が介護保険に算定できない」ことを理由に、あっさり否定されてしまいました。(院内介助を算定するには「見守り」という選択肢などもあるかとおもいますが、このケアマネージャーには何を言っても駄目なようです。)

病院の変更も通院可能な距離では難しく、いい方法がありません。

最終校正:2016年4月1日

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